旅行は、年齢を重ねても楽しめるものです。
ただ、70歳を過ぎてからの旅行は、若いころと同じ感覚で予定を組むと、思った以上に疲れてしまうことがあります。
昔は朝から夕方まで歩いても平気だった。駅から少し遠い宿でも気にならなかった。観光地を何か所も回り、夜まで元気だった。
そういう方でも、70代になると「移動だけで疲れた」「宿に着いた時点でもう休みたい」「帰ってから何日も疲れが残った」と感じることがあります。
でも、それは旅行が向かなくなったということではありません。
必要なのは、旅行をやめることではなく、旅行の作り方を少し変えることです。
この記事では、70歳からの旅行を無理なく楽しむために、歩きすぎない計画、疲れにくい移動、宿選び、休憩の入れ方を紹介します。
旅行の計画から宿選び、持ち物までまとめて確認したい方は、こちらの完全ガイドも参考になります。
70歳からの旅行は「頑張る旅」より「疲れを残さない旅」
70歳からの旅行で大切なのは、たくさんの観光地を回ることではありません。
帰ってきたあとに、次のように思える旅が理想です。
- 楽しかった
- また行きたい
- これくらいなら次も大丈夫
旅行で疲れすぎてしまうと、せっかくの思い出も「大変だった」という印象になってしまいます。
特に70代の旅行では、観光地の数より、移動のしやすさや休憩の取りやすさが大切です。
旅行の満足度は、予定の数だけで決まるものではありません。
一つの場所をゆっくり見たり、景色のよいカフェで休んだり、早めに宿へ入って過ごしたりする時間も、立派な旅行です。
疲れやすい旅行には共通点がある
旅行で疲れてしまう原因は、体力だけではありません。
よくある原因には、次のようなものがあります。
- 観光地を詰め込みすぎる
- 乗り換えや徒歩移動が多い
- 駅やバス停から遠い宿を選ぶ
- 坂道や階段の多さを確認していない
- 昼食場所を決めていない
- 休憩時間を予定に入れていない
- 帰りの移動に余裕がない
一つひとつは小さな負担です。
しかし、駅の中を歩く、乗り換えで迷う、食事場所を探す、観光地で並ぶといった負担が重なると、夕方にはかなり疲れてしまいます。
そのため、70歳からの旅行では、事前に「疲れそうな場面」を減らしておくことが大切です。
まず決めるのは「どこへ行くか」より「どれくらい動けるか」
旅行を計画するときは、最初に行き先を考える方が多いと思います。
京都に行きたい。箱根の温泉に泊まりたい。奈良のお寺を見たい。一人で金沢を歩いてみたい。
行き先を考えるのは、旅行の楽しい時間です。
ただし、その前に一度考えておきたいのが、自分が無理なく動ける量です。
普段あまり歩いていない方が、旅行の日だけ急に長い距離を歩くと、翌日まで疲れが残ることがあります。
普段から階段を避けている方なら、坂道や階段の多い観光地には注意が必要です。
旅行は特別な日ですが、体は普段の生活の延長です。
行き先を決めるときは、次の点も確認しましょう。
- 駅から観光地まで近いか
- バスやタクシーを使えるか
- 坂道や階段が多すぎないか
- 途中で座れる場所があるか
- 予定を一つ減らしても楽しめるか
一人旅の行き先を探している方は、移動や歩く距離を考えて選んだこちらの記事も参考になります。
歩きすぎない旅を作る5つのコツ
1.観光地は1日2か所程度にする
70代の旅行では、1日に回る観光地は2か所程度でも十分です。
おすすめは、次のような流れです。
- 午前に観光地を1か所見る
- 昼食をゆっくり取る
- 午後にもう1か所見る
- 15時から16時ごろに宿へ入る
「せっかく来たから全部見たい」という気持ちは自然です。
しかし、全部見ようとして急ぐより、一つの場所を落ち着いて楽しむ方が心に残ることもあります。
2.徒歩だけで移動しようとしない
駅から観光地まで歩ける距離でも、行きと帰りの両方を歩く必要はありません。
行きはバス、帰りはタクシーにするなど、体力に合わせて移動方法を変えましょう。
電車、バス、タクシー、宿の送迎を上手に使うことで、観光を楽しむ体力を残せます。
3.昼食場所は先に候補を決める
旅行中に意外と疲れるのが、食事場所探しです。
観光地では店が混んでいたり、階段しかなかったり、思ったより遠かったりすることがあります。
昼食場所は、事前に2~3か所候補を決めておきましょう。
- 駅や観光地から近い
- 椅子席でゆっくりできる
- 予約ができる
- メニューがわかりやすい
- 観光ルートから離れすぎていない
食事の時間を、休憩時間として考えることも大切です。
4.休憩は疲れる前に入れる
70歳からの旅行では、疲れてから休むのではなく、疲れる前に座ることが大切です。
午前の観光が終わったら昼食で休む。午後の観光後は喫茶店に入る。帰りの列車の前に駅で休む。
休憩も旅行の予定として、最初から組み込んでおきましょう。
5.帰りの移動に余裕を残す
旅行で一番疲れが出やすいのは、帰りです。
帰る直前まで観光を入れると、荷物を持って駅まで急ぐことになります。
帰りの電車やバスの30分から1時間前には、駅へ戻れる計画にしましょう。
- 駅でお茶を飲む
- お土産をゆっくり見る
- トイレを済ませる
- 早めにホームへ向かう
旅行は、家に着くまでが旅行です。
宿は料金よりも「歩かなくて済むか」で選ぶ
宿を選ぶときは、料金、料理、温泉、景色、口コミを確認すると思います。
70歳からの旅行では、それに加えて、宿の中と外でどれくらい歩くかも確認しましょう。
- 駅やバス停から近いか
- 送迎があるか
- エレベーターがあるか
- ベッドの部屋を選べるか
- 部屋から食事会場まで遠くないか
- 大浴場まで階段が多くないか
- チェックイン前に荷物を預けられるか
特に温泉旅館は、建物が広く、部屋から大浴場や食事会場まで遠い場合があります。
少し料金が高くても、駅から近く、館内を移動しやすい宿の方が、旅行全体では楽になることがあります。
旅行予約サイトは「安い順」だけで選ばない
楽天トラベル、じゃらん、一休.comなどの予約サイトは、宿を比較するときに便利です。
ただし、料金が安い順だけで選ぶと、駅から遠かったり、夕食が付いていなかったり、キャンセル条件が厳しかったりすることがあります。
予約前には、次の項目を確認しましょう。
- 宿泊日と人数
- 駅からのアクセス
- 送迎の有無
- 部屋がベッドか布団か
- 食事の有無
- チェックイン時間
- キャンセル条件
- 支払い方法
旅行予約サイトを初めて使う場合は、旅行の日程を決める前に、会員登録やログイン方法を確認しておくと安心です。
久しぶりの旅行は日帰りから始めてもよい
しばらく旅行に行っていない方や、体力に少し不安がある方は、いきなり遠くへ行かなくても大丈夫です。
まずは、自宅から片道1~2時間程度の日帰り旅行から始める方法もあります。
日帰りなら、宿泊準備がなく、荷物も少なくて済みます。体調に合わせて早めに帰ることもできます。
70代の日帰り旅行に向いているのは、次のような場所です。
- 駅から近い温泉施設
- 庭園や美術館
- 短時間で見られる神社やお寺
- 食事を中心にした小さな旅
- 景色のよいカフェ
「食事と観光地1か所」だけでも、十分な旅行になります。
旅行用品は軽くて扱いやすいものを選ぶ
旅行中の疲れを減らすには、荷物を軽くすることも大切です。
大きなバッグにたくさん詰めるのではなく、本当に必要なものに絞りましょう。
- 常備薬とお薬手帳
- 健康保険証または資格確認書
- スマートフォンと充電器
- 宿の住所と電話番号を書いた紙
- 履き慣れた靴
- 軽い折りたたみ傘
- 必要に応じて杖
持ち物や旅行用品の選び方はこちらで詳しく紹介しています。
- 70代の旅行持ち物チェックリスト
- 70代の旅行におすすめの歩きやすい靴
- 70代の旅行におすすめの自立式杖
- 70代の旅行におすすめの軽量キャリーケース
- 70代の旅行におすすめの軽量ショルダーバッグ
- 70代の旅行におすすめの折りたたみ傘
- 70代の旅行におすすめのモバイルバッテリー
- 70代の旅行におすすめの薬ケース
旅行前日は予定と体調をもう一度確認する
旅行の前日には、持ち物だけでなく、交通や天気も確認しましょう。
- 電車や飛行機の出発時間
- 乗り換え方法
- 宿の住所と電話番号
- チェックイン時間
- 現地の天気と気温
- 観光施設の休館日
- 常備薬と保険証
- スマートフォンの充電
少し体調が悪い場合は、無理に予定どおり出発しないことも大切です。
旅行前にまとめて確認したい方へ
このブログでは、旅行計画、宿選び、持ち物、予約方法を記事ごとに分けて紹介しています。
「旅行前に一冊でまとめて読みたい」という方には、電子書籍『70歳からの疲れない旅』もご用意しています。
歩きすぎない旅の作り方、迷いにくい移動方法、疲れにくいスケジュール、一人旅の不安対策、スマートフォンでの宿や交通の予約方法を、難しい言葉を使わずにまとめています。
70歳からの旅行を一冊で確認したい方へ
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本の内容や対象となる方を先に確認したい場合は、こちらをご覧ください。
70歳からの旅行は、ゆっくりでいい
70歳からの旅行は、若いころのようにたくさん歩かなくても楽しめます。
駅前の喫茶店で休む。宿の窓から景色を眺める。早めにチェックインして温泉に入る。無理に観光を増やさず、ゆっくり食事をする。
こうした時間も、立派な旅の楽しみです。
疲れない旅行とは、何もしない旅行ではありません。
必要以上に無理をせず、自分のペースで楽しむ旅行です。
まとめ|最初の旅行は「近く・少なく・早め」にする
70歳からの旅行を疲れにくく楽しむには、予定を詰め込みすぎないことが大切です。
- 観光地は1日2か所程度にする
- 徒歩だけで移動しようとしない
- 駅やバス停から近い宿を選ぶ
- 昼食場所を先に決める
- 疲れる前に休憩する
- 宿には早めに入る
- 帰りの移動に余裕を残す
- 旅行前日に予定と体調を確認する
たくさん歩かなくても、遠くまで行かなくても、心に残る旅は作れます。
まずは近場の日帰り旅行や、移動の少ない1泊旅行から始めてみましょう。
旅行の計画、宿選び、持ち物をさらに詳しく確認したい方はこちらも参考になります。
歩きすぎず、迷わず、無理をしない。自分のペースで楽しめる旅行を、少しずつ増やしていきましょう。
